こんにちは、公認会計士ひでともです。
2019年12月に発生した新型コロナウイルスが世界的に拡大し始めた2020年2月ごろから、大手監査法人では在宅勤務によるリモートワーク・テレワークを推進しています。
今回は、公認会計士の日常と称し、まさに会計士試験を受けている人や新人、そして監査法人への転職を検討している方向けに、Big4勤務の公認会計士である僕が、その実態についてお話ししていきます!
また、在宅勤務時のおすすめアイテムについてはこちらでご紹介していますので、参考にしてみてください!
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監査法人の在宅勤務(テレワーク)の状況
2021年4月現在においても引き続き在宅勤務が続いている状況です。
法人の情報や周りのメンバーの反応を見る限りでは、今後も在宅勤務が基本になっていくものと思われます。
※日経新聞の記事によると、企業の6割が今後もテレワークを推進していくと回答しているそうです。
参考
パーソルホールディングス(HD)傘下のパーソルキャリア(東京・千代田)の1月の調査によると、在宅勤務やテレワークを継続すると回答した企業は63%となり、2020年8月の前回調査と比べて11ポイント増加した。新型コロナウイルスの影響が長期化し、柔軟な働き方の仕組みを整える企業の動きが加速してきた。
日本経済新聞 2021年3月31日 「企業の6割、テレワーク継続予定 民間調査」より
監査法人の在宅勤務の4つのメリット
さて、監査法人では在宅勤務が進んでいるとお話ししてきましたが、そのメリットは以下の通りです。
1.通勤時の疲労が大幅に減る
一般的なメリットと同様と思われがちではありますが、監査法人勤務の会計士特有の疲労があります。
それが、荷物の重さです。
監査法人では、ビッククライアント貼り付きなどではない場合には、複数社を担当して日によって別のクライアント先に往査をすると言うことがよくあります。
たしかにクライアント据置のPCなどの貸与があるケースもありますが、小規模チームではそのような機会は少ないでしょう。
このため、通勤がなくなる又は大幅に減ることで重い荷物を運んで移動することによる疲労が激減します。
2.自己研鑽の時間が増える
通勤時間が減ることで、自己研鑽の時間が増えます。
特に監査法人勤務の会計士はとにかく激務です。
しかし、在宅勤務により、これまでは通勤に使っていた時間を自己研鑽の時間に回すことができるようになりました!
いや、通勤中でも勉強できるのでは?と思う方も多いかもしれません。
中々そうもいかないのが専門家なのです。
というのも、インターネット上に情報はたくさんあっても込み入った専門情報はやはり紙の本にまだまだ記載されています。
このような書籍は往々にして非常に重い!
カラー印刷なんかをカバンに入れた日には重量で腕が千切れるんじゃないか?と思うほど重いです。
3.アフターファイブが充実する
在宅勤務が主流になると、アフターファイブが充実します!
激務の会計士、たまに定時に帰れたとしても通勤時間に1時間かかるとせっかくの定時も台無しに
そのまま好きなことに時間を使えるので、ゆっくりとプライベートを楽しめます!
4.家族との時間が増える
家族がいる場合には、とにかく家族との時間が増えます!
お昼ご飯も家で食べるケースも多いので、家族とのコミュニケーションの機会が増えるのがメリットです。
特に小さな子供のいる家庭では「前より俺に懐いてくれるようになった」という会計士が続出、、、
監査法人の在宅勤務の4つのデメリット
1.紙がないと見づらい資料がある
在宅勤務を可能にする原則として、監査資料の持ち帰りや自宅での印刷をNGとしています。
これは監査契約で取り決めている場合が多いので注意が必要です!
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そうすると、証跡のほとんどがPDFなどとなるため、PCの画面で見ることになります。
これが1画面だとキツい!
監査法人によっては、外部ディスプレイの貸与をしてくれている場合もあるので、積極的に活用しましょう!
2.監査チームのコミュニケーションが大変
これまでは顔を合わせて仕事をしていたので、様子の変化で困ってるとか、忙しそうというのがある程度判別可能でした。
しかし、在宅勤務にかってしまうと顔が見えません。
監査法人は特殊な組織のため、大手貼り付き以外では基本的に様々なチームの様々な上司のもとで仕事をします。
するとアサインはA社でもB社の作業が遅れていて、、、などということがよく起きます。
これを様子から察知することが可能だったのですが、顔が見えないと中々大変です。
ビデオ会議などで極力顔を合わせて話す機会を設けるなど、色々な手段で各自の繁忙度合いを把握する必要があります。
また、新人などに教える際にはどうしても対面でやり取りした方が早いことも、、、
3.朝起きるのがギリギリになる
これはメリットでもあり、デメリットでもあります。
従来は通勤があるため、朝起きてから仕事を始めるまでに時間がありました。しかし、在宅勤務が主流となったことでどうしてもギリギリまで寝てしまう人が続出。
僕もリモート化の最初の頃はついついやってしまいました、、、
寝起きで即仕事は頭がぼーっとして逆に非効率になってしまいます。
4.仕事とプライベートの区別がつきにくくなる
こちらもメリットでもありデメリットでもありますが、人によっては仕事とプライベートの区別がつきにくくなってしまう人がいます。
特に繁忙期のリモートワークだと常時仕事をしてしまう環境になりがち。
最近は、監査法人の施策によって特定の時間以降から朝まではPCが使えなくなるなどの措置がとられており、以前ほどの残業は出来ない体制になってはいます。
しかし、目一杯その時間を使って仕事をしてしまうとプライベートとの区別がつきにくくなってしまいます。
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現在の監査法人の監査対応
監査法人では、新型コロナウイルスの影響が出始めたり2020年2月以降、リモートワークの流れが出来ています。
特に出社の必要がなく、セキュリティ上の制約がない場合きは在宅勤務が認められているケースが多いです。
監査法人のリモートワークの状況について、ざっくり分けると3パターンありますので、説明していきます。
パターン1.原則リモート
文字通り原則としてリモートワークが採用されているケースです。
大規模チームではあまりないかもしれませんが、小規模なチームでクライアントとの連携が比較的取りやすいチームでは原則在宅勤務になっています。
また、小規模なクライアントでは「外部者はあまり来ないで欲しい」という要望や「そもそも会社の担当者もほとんどリモートでいない」なんてケースも多いので、結果的にリモートが原則化してる印象です。
パターン2.半々リモート
大規模チームだとこのケースが多いようにおもます。
クライアントとのコミュニケーション上、一定の往査が必要であったり、大きな会社は良くも悪くも「紙」が多いもの。
在宅勤務のデメリットでお話しましたが、このように監査業務の性質上、ある程度の人員が往査している方が効率的な側面もあります。
このため、大規模チームでは監査人専用の監査室を用意いただいているケースが多いことから、フルリモート化よりもチーム内でのコロナ感染防止をどうコントロールするかが主眼に置かれます。
各チームではチームを二分するなどして、チームに感染者が出ても、チーム全体が機能不全に陥ることがないような体制を敷いています。
ですので、片方のチームメンバーが出社してる間はもう片方のメンバーは在宅勤務で対応するなど、半々リモート体制というチームも多いです。
パターン3.原則往査
在宅勤務のデメリットでお話した「コミュニケーションが大変」という部分。
ここにフォーカスすると、新人や経験の浅いスタッフにリモートをさせたくないと考える人が出てきます。
また、クライアント側もリモートを特に進めているわけではない場合にはこの傾向に拍車がかかります。
クライアント側が出社しているので、対面のミーティングが開催されやすく、出社していないと中々対応できません、、、
これは完全にマネージャーやパートナーの趣味趣向に影響されてしまうので、なんとも言えませんが、このようなチームも当然あります。
監査品質の確保の手段が他になければ、やむを得ません。
公認会計士ひでとものリモートワーク事情
ここまででは、監査法人におけるリモートワーク・在宅勤務事情についてお話ししてきました
今度は僕のケースについてお話しします!
在宅率は90%前後!
月の営業日数が20日だとすると、2日ほど往査する日があるイメージです。
月によりますが、割とリモート環境を整備してくれるチームにいることと、僕が担当しているチームでは積極的にリモート化を進めています。
コロナ以前から、貼り付きのアサインで往査をしていても、資料はPCのみで完結していることが多く、その頃から「これは最悪出勤しなくても良いんじゃね?」という思いがあったので、とてもラッキーな状態です。
クライアントの担当者もリモート率が高いので、たまの往査時はしっかりとコミュニケーションを取るなど、以前より効率的でより綿密なコミュニケーションが取れていると感じています。
僕がリモート化を進める理由
リモート化を進める理由は、口頭やなんとなくの雰囲気でやっている状態から、標準化・マニュアル化する必要があると感じたからです。
元々、マネージャーからの指示も毎年やることですら口頭で指示が来たり、前任からの口伝的なノリで、ルーティンワークをヘルプやアシスタントの方に頼めないことからみんな疲弊していました。
それならいっそリモートで、小規模チームなら最悪1人+ヘルプでも監査できる体制を作ってみよう!と思い立ち、リモート化を進めているのが現状です。
そんな中、幸か不幸か、マネージャーもパートナーもあまり口を出さないタイプなので、比較的自由に色々と実験させていただいています(笑)
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