こんにちは、ひでともです。
公認会計士受験生やこれから公認会計士を目指す方は会計士の労働時間はどれくらいなのか?
繁忙期はどれほど大変なのか、などなど働き方改革が進む昨今、気になるところですよね。
今、まさに繁忙期真っ盛りです(笑)
朝まで仕事したとか、毎日終電帰りだとか、タクシー帰りだとか、いろいろな話を聞いたりで実際のところどうなんだろうと思っているでしょう。
※最近は36協定以外にもPCの電源が切れてしまうとかで夜中まで仕事をするスタッフはほとんど見かけなくなりました。
そこで、あくまで僕個人の場合ではありますが、基本的な会計士の1年間の業務時間について、お話して行こうかなと思います。
こちらの記事を読んでいる方の多くが新人さんだと思います。今、コロナになって以来監査法人ではリモートワークが進んでいます。こちらの記事で緊急事態宣言から在宅ワークが大半になった僕が「これはあると便利!」と思った在宅ワークを紹介していますのでついでにチェックしてみてください。
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公認会計士の繁忙期は?
一般的に4月~5月に掛けてが1年で一番忙しいです。
これは勉強している方ならご存知かもしれませんが、3月決算の会社が圧倒的に多いため、このタイミングが最も忙しくなります。
公認会計士の1年間
それでは、どんな1年を過ごしているか、ざっくりお話したいと思います。
7月:第1四半期
公認会計士の1年間は7月から始まります。
監査法人は決算期が6月だったりしますので、7月始まりです。
期末監査が終わり、新たな年度がスタートするのも7月です。
7月は四半期レビューがありますので、期末監査ほどではないもののそこそこ忙しいです。
四半期レビューは質問と分析的手続がメインとなりますが、期末監査の前倒しの手続きや、内部統制の運用評価などの手続きを実施する場合もあるため、なんだかんだ忙しいです。
残業はあるけど土日出勤は基本ないです。
8月:夏休み(閑散期)
いきなり休みでごめんなさい。
期末監査と四半期レビューを乗り越えたご褒美に1年で最も休める時期のひとつです。
8月は夏休み以外の出勤日も結構暇で、この時期に研修を受けたりする閑散期です。
夏休みは2週間ほど取れることが多いので、旅行に行ったりと繁忙期で疲れた体を思いっきり休めることができます。
ただし、残業が0時間に近いので翌月の給料は額面通り。
使い過ぎると酷い目に遭います(笑)
9月: 内部統制監査
ウォークスルー(WT)という言葉をご存知でしょうか。
僕たち公認会計士は会社の「内部統制」が機能していることを前提として監査を実施しています。
会社の内部統制に全く頼らずに監査を行うと、ちゃんと財務諸表(決算書)が作られているかどうかの強い心証を得るためには全ての取引を見なければならなくなるからです。
これを精査と呼びます。
大規模化、複雑化した企業に対して精査を行うような戦略を取るのは物理的に不可能です。
そこで内部統制に頼るわけですね!
このため、WTという手続を実施します。
基本的に会社の課長さんなどにお話を伺い、資料を見ながらどの様なリスクに対してどの様な内部統制が整備されているのかを理解します。
これが忙しくて残業ということはあまりありません。
平均して1日1時間前後といった所でしょう。
10月:第2四半期
7月と同じくらいです。
四半期レビューは人によりけりって所もあったりしますよね。
もちろん土日に出ることはあまりありません。
11月:出張シーズン
僕はこの時期から3月頭くらいまでは出張シーズンです。
2週連続で出張!なんて時もありました。
各地の支店へ往査します。
出張先では支店の内部統制状況や、実査などを行い、本社の規定通り行われているかなどを確かめに行きます。
好みは分かれるかもしれませんが、出張は日曜に前泊で行くことも多く、現地で観光も出来たり名物を食べたりと、僕は割と好きです。
出張でバタバタしますが、基本的にはそれほど忙しくはありません。
12月:出張シーズン・冬休み
この時期は僕はまだ出張に行ったりしています。
特に12月決算を抱えているなどがなければ、年末年始の休みに向けてなんとなく心も体も休み始めてしまう時期(笑)
ちなみに12月決算会社の担当だと大晦日に棚卸立ち合いに行くことになりますので・・・
この時期も比較的閑散期と言えるので、研修を受けたりしています。
僕は出張の後始末やらをしているので完全に暇というわけではありませんが、あまり忙しくはありません。
だいたい12月の最終週から冬休みに突入する人もいるくらいで、そのまま1月の第1週は休みます。
19連休を取ったこともありました(笑)
憧れのニート生活です。
特にお金にも困らないので最高のお休みです(笑)
1月:冬休み・第3四半期・内部統制監査
冬休みが明けて、四半期レビューに加えて統制テストや詳細テストの準備をし始めます。
統制テストというのは、先程WTで会社の内部統制について確認するというお話をしましたが、WTが点のイメージなら統制テストは線のイメージです。
WTで理解した会社の内部統制がある期間を通して有効に働いてますか?というのを確認するのが統制テストです。
4月〜9月あるいは4月〜12月の期間を対象に実施するのが一般的です。
12月までを範囲にした場合にはこの辺りで運用評価手続として統制テストを行います。
2月:出張・内部統制監査
僕はこの時期もチョロチョロ出張行っています。
内部統制監査を終わらせるため、少しずつ焦り始めます。
また期末監査が近づいて来るので何となくテンションが…笑
3月:内部統制監査・期末監査準備
いよいよ迫り来る期末監査。
このタイミングで統制テストを終わらせないと間違いなく期末監査で死にます。
というよりも理論的には期末監査前に終わっていなければいけませんので必死にやります。
また、4月前にできることは可能な限り前倒しで実施します。
確認状の準備や、調書の更新作業など、少しでも期末の負担を減らす作業です。
ちなみに3月31日、棚卸立会です。
地方の工場だったりの棚卸に立会に行きます。
大きなチームだとシニアや先輩が一緒に行ってくれる場合もありますが、基本的に人手不足なため新人が一人で行くこともよくあります。
4月:期末監査(繁忙期)
始まりました、繁忙期。
いや、おまたせしました。
これが知りたいところですよね(笑)
昔は200時間とかやってたみたいですが、最近では36協定といって労使で協定を結んでおり、残業の上限が100時間とかだったり、日曜は2回までしか出勤しちゃだめなど色々と厳しくなっています。
それでも忙しいのが繁忙期。
僕が新人の頃は毎日終電で帰っていました。
泊まり込みなんじゃないかという人も…
最近は労基署の目も厳しいのか、労務管理で残業多いと帰れ帰れと言われます。
監査法人は結構目をつけられているといううわさも・・・笑
しかし、「はい、そうですか」と帰ったところで代わりにやる人員はいないので、激務であることに変わりはありません。
>>公認会計士になって分かった9つのデメリット。
「終わるのか?」という漠然とした不安を抱えたまま突き進みます。
だいたい体調不良者が出るのがこの時期です。
体調悪いと思ったらすぐ休んでください!
5月:ゴールデンウィーク
おめでとうございます。
公認会計士になったあなたにゴールデンウィークはありません。
公認会計士になったが最後、一生涯ゴールデンウィークとは無縁です。
昔は休日出勤手当が出てたりしたのですが、最近は残業時間を見かけ上圧縮する手段が取られていることも(笑)
世の中がゴールデンウィークに浮かれ、会社担当者まで休む中黙々と監査をします。
メリットはわずかに電車が空いていることくらいですかね。
ちなみにオフィス街は食事する場所はありません。どこもお休みです(汗)
5月は前半が本体の監査で、中旬から下旬にかけて子会社とかの比較的小さい会社の監査に行きます。
4月から続く繁忙期で結構疲弊してくるのが5月です(笑)
6月:天国(閑散期)
一応、監査した通りの有価証券報告書が作成されているかの表示チェックを行います。
これは意外と大事な手続きで、せっかく監査して数字当てたのに、作られた財務諸表が全く違う数字でした、というのは笑えません。
ですが、とにかく6月は天国です。
期末監査からの解放感と一時的に訪れる暇な時間。
さらに繁忙期で貯まりに貯まった残業代と夏のボーナス。
海外へ逃げる人も多発します(笑)
最後に・・・
いかがでしたか?
やっぱり基本的に忙しいのは4月、5月です。
それでも毎日終電だとか、タクシー帰りってことは僕はありません。
一部の人なんじゃないかなというイメージです。
昔ほどではないにせよ、忙しいことに変わりません。
しかし残業代もちゃんと出るし、1年で見ればメリハリのある仕事で会計士になって良かったなと思います。
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僕は繁忙期も含めた平均残業時間は月40時間前後です。
これが多いか少ないかは別ですが、暇なときは暇ですし、メリハリのある良い仕事なんじゃないかなと思ったりしています。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
ちなみに、繁忙期明けは転職シーズンです。
繁忙期が終わると「入所依頼○年間~」という退職のあいさつメールが飛び交います。
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会計士試験関連の記事も書いているので、良ければ参考にしてみてくださいね!