こんにちは、公認会計士のひでともです。
昔から何かと「手に職を」と言われますが、簿記はとっても役に立ちます。
よく「簿記の勉強は無駄」とか「簿記3級は無意味」なんていうコメントを目にします。
しかし、プロ目線では役に立つ資格です。
会計のプロである僕が言うんだから間違いなしです。
※賛否あるかもしれませんが「公認会計士・税理士」という肩書で仕事をしているので「会計のプロ」ということにさせてください。
今日は、「簿記という資格が主婦に超おすすめですよ」というお話をしていこうと思います。
この記事を読んでわかること
- 簿記はプロ目線でも主婦におすすめで、役に立つ3つの理由
- 簿記ってなにか?
- もし勉強をしたいならどうやて始めれば良いか?
【主婦に超おすすめ】簿記という資格はプロ目線でもかなり役に立つ3つの理由
理由1.簿記は陳腐化しない専門性の高い資格
簿記の資格は他の流行り廃りのある資格と異なり、基本的に陳腐化せず、ずっと自分自身のスキルとして使い続けられる点が大きなメリットです。
「仕組み」なのでその時々のルールや決まりで考え方は変わりません。
だからこそ一度学べばずっと使えるあなた自身の能力になるわけです。
もちろん知識のアップデートはどんな仕事でも必要ですが、ガラケーからスマホになったような根本からゴッソリ変わるような変化は起きにくいです。
簿記から資格のステップアップで収入増が可能
ちなみに副次的な効果として、簿記が得意だとわかれば、より上位の資格が存在するので、スキルのステップアップが可能です。
例えば、公認会計士や税理士といった簿記系の上位資格が存在します。
公認会計士だと30歳で年収1,000万円は余裕で目指せますし、監査法人と呼ばれる組織での公認会計士のバイトの時給は5,000円が相場です。
この上位資格の存在は他の資格にはないメリットだと思います。
理由2.経理・会計のパートに簿記があると就きやすい
さて、簿記は「仕組み」とお話しましたが、普通の仕事に比べて専門的な能力が求められる経理・会計の仕事をする上では必須の資格と言えます。
特に経理処理などは、簿記の知識がないと何もできません。
そして会計業界・経理業界も当然ながら人手不足。全く資格や知識のない人が入りにくい業界なので、簿記の知識があるというだけで有利です。
また、会計業界などは専門的な業界の割にパートで働きやすい業界なので、時間の制約がある主婦にはもってこいです。
求人もそれなりにあります
試しにインディードで求人検索をしてみたところ、時給1,500円からのパート募集や、年収400万円の正社員募集など「2,128件(※)」も出てきました。
簿記という特殊技能が求められる点で、専門性が身につきやすく、会計プロフェッショナルである公認会計士や税理士のアシスタント職としての採用もあるわけです。
そういった経験を生かして、小規模な起業の会計処理を請け負ったり、独立した会計士のサポートをしたりとフリーランスとして働いている人も知り合いにいます。
いずれにせよ、手に職という意味では簿記は結構便利な資格です。
※2022年12月20日時点
理由3.簿記は家計を守る武器になる
最後に、簿記は仕事や収入につながるというメリットだけでなく、家計を守るための武器にもなります。
多様な働き方が増えてきた今でも、多くの家庭において家計管理をするのは主婦(夫)の役目ということが多いのではないでしょうか?
となると、その家計管理を担当する側が簿記の知識があると家計管理をする上で、
- 何にいくら使ったか?
- 現金・預金はいくらあるか?
- 借金はいくらあるのか?いつまでに返済か?
- 今月はいくら利益(貯金)できるのか?
こういったことを専門的な知識を持って行うことができます。
老後2,000万円問題が取り沙汰されてずいぶんと立ちましたが、いずれにせよ教育資金の手当や、老後の資金の手当て、といった家計管理を、おこづかい帳の延長で行うのと専門知識を持ってするのとでは雲泥の差が生まれます。
家計を守るためにも、簿記の資格は大きなメリットがあるわけです。
【主婦におすすめ】主婦が簿記の資格を取りたいときどのように取るのか?
そもそも簿記とはどんな資格でどう取得するか??
さて、ここまで「簿記、簿記、簿記、簿記」と言い続けながらも、特にどういった資格なのかを語らずに来ました。
簿記の学習とは簡単にいえば、どうやって会社の取引をまとめて決算書を作るの?ということを学ぶものです。
ビジネスをする上で、自社がどのような取引を行っていて、どういう業績であるかを知らずに経営をするのは、目隠しで走り回るのと同じです。
だからこそ、簿記の技術を持った専門家が取引を記録する必要があるわけです。
最近ではAIなどが自動で処理をしてくれるサービスも一般に普及していますが、まだまだレベルとしては不十分な点もあり、人の判断力が必要です。
簿記の試験について
簿記関連の資格は複数ありますが、特に有名なのは「日本商工会議所」が実施している日商簿記検定です。
一般的に簿記検定というとこの日商簿記のことを指します。
もし受験したい場合には、日本商工会議所のHPから最寄りの商工会議所を検索して申込みすることになります。
ちなみに3級と2級については、オンライン試験も導入されていますので、昔より試験を受けたい場合も楽に受検することができるようになりました。
簿記の資格はどのように勉強するのか??
日商簿記検定を受検しようと思った場合には、主に3パターンの学習方法があります。
方法1.独学で勉強
方法2.通学型の専門学校の講座を受講
方法3.オンライン型の講座を受講
方法1.独学で勉強する
文字通り独学。
自分自身でテキストを購入し、勉強をする方法です。
簿記3級くらいであれば、独学でも全然問題ありません。
メリットとしては、勉強にかかるコストが安いということです。
一方で、自分でテキストを選定したり、試験のルールを確認したりと結構手間はかかります。
また、モチベーションの維持が難しいのも独学ならではの問題点
もし独学で勉強しようと思った方は、こちらの記事で独学に必要なものやコストについて詳しく書いていますので、参考にしてみてください!
-
-
【簿記3級】独学合格に必要なもの5選!必要コストは○○円!
こんにちは、公認会計士ひでともです。 いつもありがとうございます! 今日は、簿記3級に独学合格するために準備しなければならないもの5選と、これにかかるコストについてお話して行こうと思います。 本記事を ...
まとめ
■メリット
・コストは安い
■デメリット
・テキスト選びなど手間がかかる
・自分でモチベーション維持する必要がある。
方法2.通学型の専門学校の講座を受講
続いての方法は、通学型の専門学校の簿記講座を受講する方法です。
大原やTACといえば、勉強熱心で優秀な方なら聞いたことがあるかもしれません。
【無料で資料請求できるそうです】高い合格実績で選ぶなら資格の大原 簿記3級講座
こういった実際の教室を持つ予備校へ通って、簿記の勉強をする方法が「通学型」です。
メリットは、ライブ感・一体感です。
- 目の前に先生がいる。
- 周りに一緒に勉強する生徒がいる。
こういったその場でまさしく「勉強しているんだ!」という感覚に包まれ、モチベーションを高く保てるのは通学型ならではのメリットです。
一方でデメリットもあります。
それは、メリットの裏返しとして教室のある場所に移動しなければならないという点。
これによって一定時間確実に拘束されることになります。
時間のある学生などであればともかく、家事や育児で忙しい主婦の場合にはなかなかまとまった時間を取ることが難しい人も多いので、大きなデメリットと言えるかもしれません。
まとめ
■メリット
・目の前に先生がいる
・周りに一緒に勉強する生徒がいる
■デメリット
・教室に通わなければいけない
・まとまった時間が必要
方法3.オンライン型の講座を受講
10年ほど前であれば皆無だったといえますが、スマホの普及などからオンライン型の講座もかなり増えてきました。
オンライン型のメリットは何と言っても「いつでも・どこでも」「比較的安く」受講できるという点です。
やはり時間の制約が多い以上、この「いつでも・どこでも」というのは大きなメリット。
ただし、デメリットも当然あります。
それは通学型のようなライブ感や一体感を感じづらい点。
これはこれでオンラインならではの問題点です。
人によってはモチベーションを維持しづらい場合もあるでしょう。
受講者10万人突破!スマホで学べる人気のオンライン資格講座【スタディング】
まとめ
■メリット
・いつでもどこでも
・比較的安い
■デメリット
・ライブ感・一体感がなくモチベーション維持が△
独学?通学?オンライン?性格別の勉強方法の選び方
いや、そうは言っても独学・通学・オンラインのどれが良いかなんて選べんわ!!!
という方は次のマトリクスを参考にしてみてください。
「性格・タイプ」「時間」「お金」の3つの観点で、「これに当てはまるなら・・・」というイメージになっています。
独学 | 通学型 | オンライン型 | |
性格・タイプ | 自力でコツコツやるのが好き | 自力でコツコツは苦手 | 自力でコツコツできるけど、ちょっとついていけるか不安 |
時間 | スキマ時間しかない | まとまった時間が取れる | スキマ時間しかない |
お金・サポート | サポートよりとにかく低コストで行きたい | 高コストでもサポート体制が欲しい | 中コスト中サポートが良い |