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減損会計|資産のグルーピングとは?公認会計士が分かりやすく解説(第2回)

こんにちは!公認会計士ひでともです。

前回は、ニュースでよく聞く減損ってなに?というお話を、減損の目的の観点から説明してきました。

今回は減損会計の資産のグルーピングについて解説していきたいと思います!

前回同様、自分の息子でも理解できるように、できるだけわかりやすく解説していきたいと思います!

 

前回までのお話

はー坊
前回のポイントは、減損は投資の失敗で、これを財務諸表へ反映するための例外的な処理だったよね!
ひでとも
はー坊よく覚えてたね

このように、減損は事業投資の損失を財務諸表へ反映するための例外的な処理だと説明してきました。今回は、実際に減損損失を計上するまでの流れのうち「資産のグルーピング」についてお話してきます。

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資産のグルーピングの位置づけ

減損会計の流れを大きくわけると以下のようになります。

今回の記事では、「1.資産のグルーピング」についてお話していきたいと思います。

1.資産のグルーピング
2.減損の兆候の把握
3.減損の認識の判定
4.減損損失の測定

 

資産のグルーピングとは?

資産のグルーピングとは、これらの2~4の判定を行うための集計単位の決定のことを指しています。

そして、グルーピングを行う単位は、「資産または資産グループのキャッシュ・フローから概ね独立したキャッシュ・フローを生み出す最小の単位」とされています。

はー坊
質問したいことが多すぎるよ
ひでとも
簡単に言えば、お金を運んでくる一番小さな単位ごとに減損が発生しているかを判定しようね!ということだよ

なぜ、独立したキャッシュ・フローを生み出す最小単位でグルーピングするのかというと、グルーピングの範囲を変えると減損損失を計上するか否かや、減損損失の計上金額が変わってしまうからです。

 

グルーピング例①

・株式会社ひでともは、A店~D店までの4店舗を展開するアパレル業を営んでいる。
・各店舗はそれぞれ、札幌、東京、大阪、福岡にある。

アパレルのような小売業などは、一般的に出店する際に各店舗ごとにそのエリアに出店して「儲かるのか」を判断します。

このため、A店~D店は、それぞれ独立してお金を稼ぐものとして考えられるので、グループ単位は各店舗ごとになると想定されます。

グルーピング例②

・株式会社ひでともは、A店~D店までの4店舗を展開するアパレル業を営んでいる。
・各店舗はX地区に集中して出店している。

このようなケースの場合、特定のエリアに集中して出店していることから全店舗を1つのグルーピング単位として集計することになると考えられます。

したがって、独立したキャッシュ・フロー生成単位は「ABCDのすべて店舗」となります。

グルーピング方法で減損損失計上額が異なる

さて、グルーピング例を2つあげてきました。

ここで、グルーピングをどのように設定するかによって減損損失計上額がどのように変化するかについてお話します。

次の表は、各店舗ごとの減損のイメージです。

 

店舗 金額
A店 △60
B店 +200
C店 +130
D店 △80

①各店舗を1つのグループとする場合

A店とD店から減損損失が計上されることになります。

②全店舗を一つのグループとする場合

減損損失は計上されません。

 

このように、グルーピングの方法が変わると、実際に減損として計上される金額が異なってくることがわかりました。

発展:遊休資産の取り扱い

ひでとも
ちょっと発展的な話をするよ!

遊休状態とは、企業活動にほとんど使用されていない状態をいい、また、このような状態にある資産を遊休資産と言います。

このような遊休資産は、将来の使用が見込まれておらず、重要なものについては他の資産または資産グループとは別のグループとして取り扱います。

第2回のまとめ

まとめ

・グルーピングとは、減損の判定にあたる集計単位
・グルーピングの範囲は、独立してお金を稼ぐ一番小さな単位
・最小単位とする理由は、グループの範囲の決め方次第で金額が変わるから

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