こんにちは、公認会計士ひでともです。
僕が会計士を目指した際に、解答を覚えるために行った「要約」を公開します。
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公認会計士試験の勉強法!僕が実践した資産テキストを作る方法。
短答式試験に合格して、いよいよ最後の壁である論文式試験。 12月の短答式試験後から8月の試験までの短期間で論文式試験の論述のための知識を蓄えなければいけません。 しかし量が膨大なので挫折してしまいそう ...
構成は、まずは問題文とこれに対する解答例を記載し、実際に僕が記憶する際にどのような要約方法をとったのかを記載していきます。
公認会計士試験合格を目指した際に、完全な暗記ではなく「点を稼げる暗記」という方針をとったため、解答例を少しアレンジしたりしていますが、会計士試験に合格するための理解や大枠としての理解としては十分だと思っています。
この方法で、僕は論文式試験の全国模試で財務理論の一部で20位以内をとり、また全科目の順位も同じ教室内で常に上位を維持していました。記憶に対する努力量に対してコスパの良く、それなりに効果のある学習方法だと思っています。
それでは、さっそく本題に入りたいと思います。
1.概フレ 財務諸表の構成要素 純資産(問題と回答)
問題と回答
【問題】財務諸表の構成要素 純資産
(1)純資産の定義について説明しなさい。
(2)株主資本の定義について説明しなさい。また、子会社の被支配株主との直接的な取引や、オプション所有者との直接的な取引で発生した部分は株主資本に含まれるか?
(3)連結貸借対照表上、株主資本以外の項目は3つに区分されるが、どのような観点から区分されているか
(4)純資産の部を株主資本と株主資本以外の項目に区分する理由を述べなさい。
【解答例】
(1)純資産の定義について
純資産とは、資産と負債の差額をいう。
【出典:「財務会計の概念フレームワーク」第3章 条文、本文6項】
(2)株主資本
株主資本とは、純資産のうち報告主体の所有者である株主(連結財務諸表の場合には親会社株主)に帰属する部分をいう。ここで、報告主体の所有者である株主に帰属する部分とは、報告主体の所有者との直接的な取引によって発生した部分、および投資のリスクから解放された部分のうち。報告主体の所有者に割り当てられた部分をいうため、株主資本は、株主との直接的な取引、又は株主に帰属する純利益によって増減する。その結果、子会社の非支配株主との直接的な取引や、オプション所有者との直接的な取引で発生した部分は、株主資本から除かれる。
【出典:「財務会計の概念フレームワーク」第3章 本文7項】
(3)株主資本以外の項目
連結貸借対照表上、株主資本以外の項目は、誰に帰属するかという観点から、①子会社の非支配株主に帰属する部分である被支配株主持ち分、②報告主体の将来の所有者となりうるオプションの所有者に帰属する部分である新株予約権、③投資のリスクから解放されていないために誰にも帰属しない部分である評価・換算差額等の3つに区分される。
【出典:「財務会計の概念フレームワーク」第3章 本文20項】
(4)株主資本と株主資本以外の項目に区分する理由
投資の成果を示す利益情報は、企業価値評価の基礎となる将来キャッシュ・フローの予測に広く用いられているが、その主要な利用者は報告主体の所有者であるため、報告主体の所有者に帰属する純利益とこれを生み出す投資の正味のストックとしての株主資本が特に重視されるといえる。そこで、株主資本を他の純資産に属する項目から区別するために、純資産の部は株主資本と株主資本以外の項目に区分されるのである。
【出典:「財務会計の概念フレームワーク」第3章 本文19項】
2.概念フレ 財務諸表の構成要素 純資産(要約)
要約
【要約】財務諸表の構成要素 資産
(1)純資産の定義について
純資産=資産ー負債
(2)(3)株主資本・株主資本以外の項目
区分の観点⇒誰に帰属するか?で4パターン
①株主資本:報告主体の所有者である株主
②非支配株主:子会社の非支配株主に帰属する部分
③新株予約権:報告主体の将来の所有者となりうる
④評価・換算差額等:誰にも帰属しない部分(リスク未解放)
(4)株主資本と株主資本以外の項目に区分する理由
F/Sの主な利用者⇒報告主体の所有者
よって、特に重視されるのは
①成果(純利益)
②①を生み出す正味のストック(株主資本)
(※)略語・用語の意味
要約で使用している略語や用語の意味です。
こちらは、一般的な略語・用語もありますが、僕が記憶する上で覚えやすいようにしているものも含まれます。
F/S:財務諸表
3.要約のポイント
純資産は差額概念なので、定義を覚えるのは難しくはありません。
ただ、模試以外で直接的に「純資産とは?」とか「株主資本とは?」というような問いに対して直接答えるというよりも、出題された問題に回答する際の引き出しの一つという考え方でいるのが良いです。
このため、純資産の内訳の項目はどのように分類されているのか?株主資本とは何であるのか?という部分については一字一句正確に覚える必要はありませんが、概念を理解しておく必要があります。
4.利用上の注意点
本要約は、僕が会計士試験合格を目指していた2013年~2015年頃の基準に基づいて作成しています。公開の主要な目的は、試験勉強時にどのような要約をすべきなのかという点の共有です。この辺りは予備校では細かく教えてもらえておらず、僕が独自に行ったノウハウなので、その点だけご留意いただいてご自身の勉強に活かしてください。
最新の会計基準に対する要約は、必要に応じて別途公開していく予定ですのでご承知おきください。